2017年04月19日

木造住宅の防耐火設計手法

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準防火地域に建つ木あらわしの住宅「堀切の家」が、
このたび、防耐火設計手法解説の動画になりました!!


▼林業復活・地域創生 先進的取組紹介
堀切の家 -木をあらわしとした地産都消の家−
http://www.ringyoufukkatsu-shinrinsaisei.jp/advanced/201703_horikiri.html

▼日本の木のいえ情報ナビ 特集:最新事例に学ぶ木のいえの今
防火耐火に配慮した木の家をつくる -防火の基本とその実施例−
http://www.nihon-kinoie.jp/sees/case/kinoie_now/


どちらも、木材を使いながら都市部に安心安全な木造住宅を
設計するためのポイントが、インタビュー形式で解説されて
いますので、ぜひご覧ください!!


平成29年4月19日
加來千紘

posted by TEAM SAKURA at 11:20| 建築設計

2016年12月09日

ウッドデザイン賞2016 受賞式

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 今年の10月にウッドデザイン賞2016に選定頂きました「堀切の家」が、
その後の最終審査の結果、林野庁長官賞(優秀賞)を頂きました。

▼ウッドデザイン賞(最終審査結果)
https://www.wooddesign.jp/pdf/wood2016_release-topprize.pdf

▼堀切の家
http://teamsakura.sblo.jp/article/177399774.html

 準防火地域に建つ木あらわしの2階建て木造住宅を実現させる防火設計と、
建て主様、施工者(鯰組)、全国の木材供給者の方々との“地産都消”の実践を
評価頂けたことは大変嬉しく、堀切の家にご尽力頂きました関係者のみなさまに、
厚くお礼申しあげます。

 今後も木造建築の設計や木造防耐火の技術向上と普及に意欲的に取り組んでいき
たいと思いますので、どうぞよろしくお願い申しあげます。


平成28年12月9日
桜設計集団

posted by TEAM SAKURA at 11:03| 建築設計

2016年10月25日

ウッドデザイン賞


 この度、昨年に竣工しました「堀切の家」でウッドデザイン賞を頂きました。
 堀切の家は、都市部でも火に負けない木造住宅として、準防火地域に建つ
木あらわしの2階建て木造住宅です。

▼ウッドデザイン賞
https://www.wooddesign.jp/

 内にも外にも木をみせながら準防火地域に木造住宅を建てることは、建築の仕事を
している人であっても難しいと思われがちですが、堀切の家の防耐火部材や防火設計
手法(木あらわしの外壁や軒裏、LDKでの梁・天井の木あらわしなど)は、国土交通
省の告示や大臣認定の仕様をうまく組み合わせることで、誰でもできる方法です。

 今回の受賞は、「木を使って地域や社会を活性化しているものが対象」とされる
ソーシャルデザイン部門で頂いたものですので、これを機により多くの方に木造防耐
火について知って頂けると幸いです。

▼堀切の家


平成28年10月25日
加來千紘
posted by TEAM SAKURA at 10:53| 建築設計

2015年06月03日

堀切の家

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内も外も木が見えるのに火事に強い家。
建築の仕事をしている人の中でも難しいと思われがちな
東京都内(準防火地域)での木造住宅です。

桜×鯰ブログ
http://sakuranamazu.blogspot.jp/

ケンプラッツ
準防火地域でも木をあらわしにした住宅を
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20150521/700889/?P=1
(無料登録で6/18までご覧頂けます)

平成27年6月3日
加來千紘
posted by TEAM SAKURA at 12:21| 建築設計

2010年05月01日

MOKゼミ東京

 安心安全で心地よい木造住宅を建てたい建築主向けの勉強会を6月から開講します。

 その名も「MOKゼミ東京」。

 当事務所スペースをシェアしている、エムズ建築設計事務所の三澤康彦氏・文子氏を中心に、安井と滝口氏による、木造の勉強会です。


 木造に関する知識を得るのはもちろんのこと、設計事務所との仕事の進め方など、知っておくと得する内容盛りだくさんです。

 詳しくは、MOKゼミ東京のホームページをご覧下さい。


平成22年5月1日
安井昇
posted by TEAM SAKURA at 16:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築設計

2010年04月22日

谷中の町家が紹介されました

昨年11月に竣工した谷中の町家が

チルチンびと60号と日経アーキテクチャ2010/4/12号に紹介されました。

木造3階建て準耐火建築物の住宅で、軒裏、柱、はり、屋根(野地板)をあらわしにした建物です。せっこうボードやサイディングなど、大壁でつくる(木材が見えない)のが一般的な木造準耐火建築物で、防火性能を確保しながら主要な構造材をあらわしとしています。



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posted by TEAM SAKURA at 18:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築設計

2009年07月27日

谷中の町家プロジェクトその2

 先日の谷中の“町家プロジェクトその1"を見られた方は、準耐火構造の屋根でどうしてせっこうボード張りでなく、木材あらわしができるのか、不思議に思われたと思います。

 建築基準法上、準耐火構造の屋根に要求される性能は、30分間の室内火災に対して、非損傷性(こわれない)と遮炎性(炎を屋外へ出さない)です。

 木材は厚いと、1分間に0.8mm-1mm程度しか燃え進みません。この性質を、Jパネルを使った屋根に活用して大臣認定を取得したわけです。

 準耐火構造の告示のように、せっこうボードで野地板等が燃えないようにするのも一つの手ですが、それ以外にも木材の厚さで燃え抜けないようにすれば、準耐火構造に位置づけられるのです。

詳細は協同組合レングスに問いあわせいただければと思います。

また、7月17日付けで、Jパネルを使った、45分準耐火構造の床の大臣認定もおりてきました。これで、準耐火建築物(イ準耐)でも、

1.柱・はり:燃えしろ設計(準耐火構造の国土交通省告示)
2.軒裏:野地板30mm厚、面戸板45mm厚(準耐火構造の国土交通省告示)
3.屋根:Jパネルあらわし(大臣認定)
4.床:Jパネルあらわし(大臣認定)

の部位を木材あらわしでできます。必ずしもせっこうボード被覆でなくてもよいということです。準耐火構造の屋根・床の木材をあらわしとした仕様は、せっこうボード等の被覆材を表面に使わないという意味では日本初の試みです。谷中の町家では、上記のうち、1、2、3を実践しています。

なお、このJパネルの屋根・床の大臣認定取得事業は
エムズ建築設計事務所・協同組合レングス・丸天星工業・山城もくもく・エンデバーハウス・ムラモトらの共同作業で進められたものです。安井は防火技術コンサルとして、性能確認実験、大臣認定のための性能評価試験、大臣認定書類作成等の作業をしました。

皆であつまって、知恵をだせば、これまでできないと思われていた先駆的な試みができるものですね。

平成21年7月27日
安井昇


posted by TEAM SAKURA at 18:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築設計

2009年07月23日

谷中の町家プロジェクトその1

久しぶりに更新します。さぼりすぎですみません。

さて、実は6月から台東区谷中で、木造3階建ての現場が始まりました。
現在、外壁工事中です。

この建物は、準防火地域にたつ3階建てのためイ準耐火建築物としています。
一般的に準耐火建築物というと、せっこうボードで柱・はりを覆って防火性能を確保することが多いですが、ここでは、木造防火技術の最前線の成果をうまく活用して、

1.柱・はり:スギ製材の燃えしろ設計
2.軒裏:木材あらわし軒裏(野地板30mm厚以上、面戸板45mm厚以上)
3.屋根:屋内側野地板あらわし(Jパネル36mm厚ほか)

など、木材の厚さや太さを活かして、火事につよい木造建築を実現しています。

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設計は、
建築設計・防火技術監修:安井
構造設計:中村美穂さん(kplus)
構造設計監修:腰原幹雄さん(東京大学准教授
建築設計協力:山崎たいくさん(やまざき建築研究所
というメンバーです。

また、施工は
吉川の鯰:岸本耕さん・船橋耕太郎さん・松宮有里さんの若手大工(なんでもやる)集団

気合いの入ったスギ材(天然乾燥材含水率20%以下)は奈良県吉野の
阪口製材所:阪口勝行さん から出していただきました。

木材を最後まで使うことを考えて、現場のトイレや仮囲いも木材です。トイレはくさびによる組み立て式なので、この現場が終わればバラして次の現場にもっていきます。吉川の鯰の粋な心遣いが伝わる一品です。

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これだけで、工事現場の雰囲気が大きくかわるなというのが実感です。

この建物の防火設計手法については、追々ご紹介します。
準耐火建築物でも結構、木材あらわしで軸組木造らしくできるものです。

H21年7月23日
安井昇
posted by TEAM SAKURA at 21:50| Comment(0) | TrackBack(2) | 建築設計